2009年7月27日月曜日

「任天堂 “驚き”を生む方程式」

土日にTACへ向う電車の往復であまりの面白さに2回も読んでしまいました。



100年に1度の大不況も関係なしの超高業績企業「任天堂」。

これまでベールに包まれていたこの会社の経営の秘密を初めて明らかにした一冊です。

任天堂はここ数年、WIIやDSで大成功しゲーム離れした人たちを再度取り戻し、ゲームの世界に主婦や高齢者を取り込んだことで「ブルーオーシャン戦略」の代名詞といわれていますが、その成功の陰にある数多くの失敗やドラマがこの一冊に凝縮されており、まるで小説を読んでいるような感動が味わえました。

この会社は過去の失敗から学習し、次に生かす「ダブルループ学習」がうまく機能し、さらにそれが組織文化、組織のDNAとして根付いています。

なぜ、それができるかは、岩田社長、宮本専務ら経営トップが最近の高業績にも驕れることなく、常に危機感を持ち、常に考え、そして常にゲームファンの視点を忘れずに貪欲に面白いものを追求しているからなんですね。

おそらく社員の立場から見れば、残業もかなり多いでしょうし、ゲーム完成の終盤でちゃぶ台返し(根本的なやり直し)を命じられたりとかなり激務な会社なのでしょう。

それでも社員は皆この会社の組織文化が好きで、純粋に面白いゲームを追及し続ける経営陣を信じているから頑張れるのでしょう。

このような会社で働ける社員はうらやましいです。

また、診断士受験者の読み物としても最適です。

この本の名言「枯れた技術の水平思考」、
これはどこの会社でも実践してみるべき思考方法ではないでしょうか?

本当に素晴らしい名著に出会いました。

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